『競争戦略論』

テキスト:毎回1冊、ゲストで他大学の先生によるケーススタディ(ドラッグストアの戦略).
「戦略」の科目だが、いわゆるイメージするもっともMBAコースらしい科目.
授業の形式は各回毎に割り当てられた担当者が課題本の内容、補足資料を準備し30分ぐらいでプレゼンする.担当者以外は課題本の内容まとめたレポート(感想と疑問点)を先生へ授業前にメールにて提出する.先生がこの各レポートを提出された順にまとめたものを授業で配布されるので、自分と違う視点からの他の学生の感想、意見を読むのも勉強になる.
前期で取り上げられたテーマは、5フォース、SWOT分析、事業システム、リソースベースドビュー(RBV)、VRIO分析、見えざる資産、ダイナミック戦略論、事例(ケース)研究 など

各レポートに対する先生からの指摘事項の例、
・「社会人学生はすぐ使える、使えないというコメントになる.」
・テキストで紹介されている理論は万能ではない.万能な(戦略)理論があればみんなやっている.
・「現実世界は多様であり、正しい、正しくないではない」
確かに、テキストで学んだことをすぐ自分の抱えている問題にあてはめてみたくなるのだが、テキストの理論はあくまで「純粋型」の Ideal Type であるので、現実の複雑な制約下で即適応することが困難なのは当然である.ORの分野でモデル作成に当たって、KISS理論というのがあるらしい.Keep It Simple, Stupid (ばかばかしいほどシンプルにしろ)、現実に目を奪われたままモデル化するのではなく、モデル(論理)は本質を捉えろ という戒めである.