サプライチェーンの経営学

 私は日々のお仕事では技術・システムの導入によって生産・物流にかかわる問題を解決しようとしているが、本書ではそのようなソフトウェアやシステムでは企業間に対象が広がるサプライチェーン・マネジメント(SCM)の問題解決はできず、人材・リレーションシップが決め手となると述べている.技術は成功要因ではあるが、使う人次第ということ.

サプライチェーンの経営学 (HBRアンソロジーシリーズ)

サプライチェーンの経営学 (HBRアンソロジーシリーズ)

シスコの不良在庫発生の事例、SCM権威者の座談会はいわゆる企業・部署の部分最適化、ディスコミュニケーションの弊害について触れられている.「技術を手に入れて優れたサプライチェーンを実現しよう」という考えは最悪、ばかげていると一喝.
確かに社内、社外問わず、システム屋がサプライチェーンにかかわるテーマを提案するときは大風呂敷広げすぎ、なんでも解決してしまう"魔法の杖"のような説明のしかたする人間はいるのは確か.しかし聞く側にもそういう話に対して「システムの話は分かりませんから」と思考停止し、丸投げしてしまう人間もいるのも問題だわな(^^;.