『財務分析論演習』

テキスト：Stephen A.Ross (著), Randolph W.Westerfield (著), Jeffrey F.Jaffe (著), 大野 薫　『コーポーレートファイナンスの原理』金融財政事情研究会、 2004年　
　ネットでの書評を見ると絶賛されてが、まさにそのとおりで、訳本なのに日本語も自然であり、私のような人間でもとっつきやすい．各章とも、解説と例題そして練習問題によって構成されている．現役の学生時代、「化学機械の理論と計算」というテキストを先生が「抱いて死ね」と呼んでいたのを思い出す．（入社してからも当時のエライ上司が、「自分はこの本（抱いて死ね）の練習問題を全部やって、更に本の中に間違いを何箇所か見つけた」と自慢していたほど）．きっとこの「コーポレート・・」もそれに値するテキストの一冊だと思う．

　技術系の自分には完全に不得意分野であるのだが、それゆえに勉強せねばと思っていた科目である．はたして自分が授業についていけるのか、受けても良いものなのか非常に不安であった．しかしいざ受講してみると、生徒は私含めて５名（社会人２名、留学生２名、日本人院生１名）で、ピリピリした雰囲気がなく、私のおバカな質問も許してもらえ、当初の心配は稀有に終わった．（もう一人の社会人の方はお仕事もこの分野なので、授業進行に物足りなさ感じたかも）

授業の進め方は予習（疑問点をクリアにしてくる）が前提で、その章末にある計算問題が宿題でレポートにして提出せねばならない．前期では上記テキスト（￥１．２万円という高額！！）の半分までしか終える事ができないので、後期にその続きが予定されている．前期であつかった主なテーマは、財務諸表とキャッシュフロー、ＮＰＶ、債権と株式、投資ルール、リターンとリスク　などである．

１９７５年初版！

化学機械の理論と計算